美Bodyには○○が不可欠

最新記事

やるねっと!美容コラム

美Bodyには○○が不可欠

[~たんぱく質の重要性~]

前回は大豆の健康効果vol.2としてエクオールについてお話ししました。

『~大豆の健康効果vol.2~』(前回のコラムはこちら)

大豆といえば貴重なたんぱく質源としても広く知れ渡っていますが、たんぱく質ってなんでしょうか。馴染みのあるものですが、そう聞かれるとわからないことも多いものです。
今回は意外と知られていないたんぱく質の基本についてお話ししようと思います。

たんぱく質の主な働き

炭水化物、脂質と並び、「三大栄養素」として、ヒトの生命維持に欠かせないたんぱく質。
たんぱく質は、ヒトの身体の重要な構成成分の一つであり、身体の組織を作る材料として必要な栄養素です。
ヒトの体から水分と脂質を除くとほとんどがたんぱく質です。筋肉や内臓、血管に皮膚や髪・爪に至るまで体の大部分がたんぱく質でできています。
さらに、血液の細胞や各種ホルモン、酸素など、体の機能を維持するための物質もたんぱく質を材料にしてつくられるのです。

そのたんぱく質は体内でもある程度生合成できますが、主に食事から取り入れることが基本です。

たんぱく質源というと肉魚、卵、大豆などが主たるものですが、肉を食べて体の中でたんぱく質からアミノ酸に分解され、血肉に作り替えていく過程において必要な酸素などもまた、たんぱく質が元になっているというわけです。
そのようにして作られるたんぱく質の数はなんと10万種類以上!
またそれらをつくっているのが20種類のアミノ酸です。
その組み合わせによって、それぞれ機能の異なるたんぱく質がつくられるのです。

三大栄養素

美Bodyにはたんぱく質が不可欠

「ダイエットをしたい」となった時、多くの方は食事制限をします。
ダイエットはシンプルに摂取エネルギー(正確には摂取してきちんと代謝され、エネルギーとなった量)と消費したエネルギー(呼吸などの基礎代謝や身体活動など)のバランスで決まり、エネルギーとなった量が上回った時、脂肪として蓄えられます。

食事制限で痩せる場合、余分なエネルギーを減らす分には良いのですが、過度になってしまうと痩せるどころか、以前よりさらに太りやすくなってしまいます。

ポイントとなるのは筋肉量で、食事制限でたんぱく質まで減らしてしまうと、たんぱく質を多く含む筋肉を分解してしまいます。
基礎代謝の中で一番多くエネルギーを使うのが実は筋肉なのです。
基礎代謝というのは先ほどお伝えした呼吸など、生きているだけで体の機能を維持するのに必要な代謝のことで、そこに使われるエネルギーが減るということは、省エネ体質となり、少しの摂取エネルギーで体を機能させることになります。つまり、燃費のいい身体となり、少ない栄養で生きていけるような身体になるので、少し多く食べただけで、人より太りやすくなってしまう体質につながるわけです。

先に、鉄不足が健康や美容に与える影響をお伝えしました。
特に鉄不足による鉄欠乏症貧血は日本人女性の20%以上に及ぶと言われており、さらに自覚のない人が多いとことでも知られています。
赤血球が少なくなることにより、全身に酸素が行き渡らなくなり、人を構成しているひとつひとつの細胞の代謝が下がり基礎代謝の低下も招き、倦怠感や冷え性など全身の不調につながります。

『~その名もなき不調の原因は○○不足かも!?~』(前回のコラムはこちら)

赤血球の主な構成物質がヘモグロビンで、それはまさに鉄とたんぱくがくっついたものです。
赤血球は全細胞の半分以上(およそ20兆個)を占めます。

過度な食事制限で摂取エネルギーが不足した状態が続くと、やがて筋肉や赤血球など、体を構成する組織のたんぱく質を分解してエネルギーを作り出そうとします。
食事制限などによるたんぱく質不足は、美Bodyを手に入れるどころか体の組織、特にたんぱくを多く含む筋肉や血液、皮膚、髪、臓器、血管・・・などに影響を与えて体はスカスカ、あまりにひどいとサルコベニア*へと加速していく恐れが出てきます。

*注釈:サルコベニア
筋肉量の減少に従って筋力や身体機能が低下している状態

たんぱく質はどれくらい摂ればいいの?

たんぱく質の重要性をお伝えしたところで、気になるのが「自分は十分にたんぱく質が摂れているのかな?どれくらい摂ればいいの?」ということ。
こちらの表は厚生労働省より発表された「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より一部抜粋したものです。

例えば、たんぱく質の推奨量はこの表によると、18歳以上の女性(妊娠期は除く)は1日当たり50g取ることを推奨しています。
運動を日常的にしている人はもっと必要になり、多い人では90g程度になります。

たんぱく質を多く含む食品とたんぱく質をまとめてみました。

食品に含まれるおおよそのたんぱく質量
動物性たんぱく質肉類100g中
魚介類
牛乳コップ1杯(200cc程度)
卵1個
チーズ一片(14g程度)
16~20g程度
16~20g程度
6~7g
約7g
3~4g
植物性たんぱく質豆腐1/3丁(約100g)
納豆1パック
そば100gあたり
テンペ100g
味噌 味噌汁1杯
食パン6枚切り1枚
ご飯1杯(150g)
6~7g
8g
4~5g
16~17g
2g
6g
3~4g

いかがでしょうか?
例えば朝は食パンとコーヒー
昼はサラダのみ、粗食だったりお肉を避けていたり、糖質をカットして主食のご飯や麺、パンなどの穀類を控えている。。。
そのような食生活を続けていると、実はあっという間にたんぱく不足を招きます。

動物性たんぱく質にはヒトの身体で形成できない必須アミノ酸が含まれており、筋肉作りなどに向いています。
胃腸の状態が良くなかったり、身体の状態によっては消化に負担がかかり腸内環境の悪化を招くこともあります。

植物性たんぱく質は動物性と比べ低脂肪の食品が多いです。
必須アミノ酸の含有量が不足しているものも多く、消化・吸収がゆっくりなされる傾向にあります。また、不足しがちな水溶性ビタミンや食物繊維を含むものが多い傾向にあります。

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の割合が1:1で取り入れることが理想とされています。

いかがでしたでしょうか?

健やかで美しい体を維持するためにも普段の食事で無理なくコツコツと取り入れていきたいものですね。

では、また次回にて

過去の記事(目次)はこちら