finealiveの美容コラム
大豆の健康効果
日本人にはとても身近な食材である大豆。
今回は大豆の健康効果について改めて触れてみたいと思います。
豆腐に味噌、醤油や納豆・・・などなど、
日本人の食生活に欠かせませんね。
そんな大豆ですが、起源地として資料が残っているのは中国で、紀元前11世紀には栽培されていた記録があるようです。中国料理によく使われる調味料「豆鼓(とうち)」も大豆を発酵させた食品ですね。
日本では縄文時代中期から大豆の栽培が始まっていたことが出土品などからわかっています。
インド、ネパール、インドネシアなどでは文献は残っていませんが、古くよりテンペ・キネマのような大豆発酵食品が食されていたことがわかっています。
そんな食歴の長い大豆。
大豆の健康効果は広く知られていることですが、改めてみると、、、
◆大豆に含まれる成分と、期待される働き◆
・良質のたんぱく質 | 筋肉や血液、皮膚など人間の体の土台を作る。免疫力を高める。 |
・大豆サポニン | 肥満予防、肝機能を高める。動脈硬化の原因となる過酸化脂質を抑制する。 |
・大豆イソフラボン | 女性らしいふくよかな身体、美肌、骨粗鬆症を予防する。 |
・大豆レシチン | 肝臓を保護する。記憶力や学習力を高める。 |
・食物繊維 | 腸内環境を整える。 |
・大豆オリゴ糖 | 善玉菌の餌になる。 |
・ビタミンB群 (葉酸も含む) | エネルギー代謝に不可欠。タンパク質の合成・造血・神経伝達物質の生成。 |
・マグネシウムに鉄 亜鉛などのミネラル | 筋肉や神経、ホルモンの働きを調整。骨や細胞の材料となる。 |
こうして改めてみると素晴らしい食材ですね。
ここまで聞くと摂らない手はない!メリットしかない!と思うのですが、大豆を上手に活用し取り入れる上でのちょっとしたコツがあります。
調理法
○ 茹でるより蒸す・炒る・発酵させる
大豆は有毒成分を含んでいるため生の状態では食べられません。
有毒成分・・・フィチン酸塩、酵素阻害物質、ゴイドロゲンなど。
大豆に限られたことではないのですが、生物毒といって植物が自身を守るために保有している成分があります。
これらの毒性は蒸す、茹でるなどして加工していくことでなくなります。
さまざまな豆料理や豆の加工製品が発達したのもそういう一面があったからなのでしょうね。
加熱調理の中でも茹でるより蒸す、炒るなどの調理法がおすすめです。
茹でると大豆の栄養成分が流出してしまいやすいためです。
さらに発酵することによって栄養価が増したり、消化吸収が良くなるというメリットがあります。
遺伝子組み換えが多く出回っている
遺伝子組み換え食品とは、生物の細胞から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、それを他の生物の細胞の遺伝子に組み込み、新しい性質を持たせることを遺伝子組み換え技術と言います。
そうして作られた食品を遺伝子組み換え食品と言います。
遺伝子組み換え大豆は除草剤に強い遺伝子を組み込むことで大豆の生産性を向上させたものです。。
日本人の食生活において大豆は非常に重要な作物ですが、残念なことに国内の自給率は10%にも至りません。残りの90%は輸入に頼っています。
そして輸入品の90%以上が遺伝子組み換え大豆だと言われています。つまり、日本に流通する大豆の80%は遺伝子組み換え大豆なのです。
遺伝子組み換え食物に対して厚生労働省も安全性を確認してはいますが、長い目で見た場合、そして複合的にとった場合の影響を懸念する声が多く、賛否が分かれているのが現状です。
大豆は豆腐、納豆、味噌、最近ではプロテイン、さらには家畜の餌、サプリメントなど様々な形を取って存在しています。
「女性ホルモン様作用」を持つのでとり過ぎは注意が必要
広く知られきましたが、大豆イソフラボンは女性ホルモンの一つ、エストロゲンの代わりになるような役割を持ちます。
このコラムの読者の皆さんの中でも”大豆イソフラボンの女性ホルモンと似た働きをする”効果を期待して摂られている方も多いかもしれません。エストロゲンのよい働きとしては女性らしい体に寄与したり肌艶を良くしたり、血管や骨などを健康な状態に保つなど様々あります。
一方で過剰になると体の状態によっては炎症を誘発します。(乳がん、子宮筋腫や子宮内膜症など)摂り過ぎには注意が必要です。
食品安全委員会は、大豆イソフラボンの1日の摂取目安量の上限を70~75mg/日と設定しています。そのうちサプリメントなどの健康食品から大豆イソフラボンを摂る場合は、1日あたり30mg(アグリコン換算)までにすることが推奨されています。食事から大豆や大豆製品をあまり摂らない方は30mg程度が補える商品から選ぶと良いでしょう。
食歴の長い大豆食品ですので、大豆を取る分には問題ないとされています。
個人的には国内で味噌に醤油に納豆。世界を見てもテンペに豆鼓醤など、昔から現在に至る今も食べられている食品には先人の叡智がつまっており、安心して食べ続けられると考えています。
いかがでしたでしょうか?
さまざまな栄養が含まれている大豆。
注意すべきとこは押さえつつ、うまく取り入れていきたいものです。
では、また次回にて